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日本とアメリカの違い

今日は前回のキャブの続きをやろうと思ってインレットバルブ径などを調べてたのですが
ふと気付いたことがあったのでそれを書きます。

ハーレーで使われるバルブのサイズはノーマル程度の排気量であれば大体40~50mm
前後ですが、コノ小さ目のシイタケくらいある大きさは日本車では驚異です。
ものである以上大きくなれば質量が大きくなるしそれが運動すれば慣性が大きくなります。
したがってバルブのような追従性を求められる物にとって慣性質量は小さい方が良いのですが
燃焼室に入る空気の流入量を増やす為には大きくしなければならずその折り合いが難しい
ところとなります。

日本的エンジンは全ての数値をギリギリ大きくまたはギリギリ小さくしてそれ以上は
多気筒化、または追従性を上げるため形式を変え出力向上をねらったと思います。
しかしアメリカ的エンジンは1つでこれだけなのだから増やして見よう的に増加して
多気筒化し、大排気量化して出力向上をねらいそれに付随する部品も肥大化して行ったように思います。
日本的にはより高い効率化を狙い、アメリカ的にはより大きい出力化を狙うそんな違いを
感じました。

日本はギリギリの引き算的思考、アメリカは楽観的足し算的思考とでも言いましょうか(笑。

これを思うとゼロ戦の話を思い出します。
大戦中期までゼロ戦はその優れた機体設計と軽い重量により高い旋回性能と操縦性を
有し他国の追随を許しませんでした。
業を煮やしたアメリカは不時着機体を徹底分析し、傑作機といわれるグラマンヘルキャット
を送りだしゼロ戦を圧倒していきました。

このとき同じ操縦性を持たせると倍の重量になることが判ったアメリカでは同じ性能を
もたせる為に軽量化ではなく倍の出力のエンジンを開発載せました(笑。
パイロットの防弾などあらゆる機能盛り込んだ結果なのですが、倍の出力で解決した
アメリカとエンジン出力の大きな向上が遅れていたため防弾板も最小限におさえて
徹底した軽量化と機体数値の効率化で向かった日本。

どちらが良い悪いではないのですが、
その国の気質と言うものはいつまでもどんな物でも変わらないみたいですね(笑。
by jyai883 | 2005-03-02 13:31
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