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ちょっと書いてみましょう

御大近藤さんがご自分のブログでバイク屋としての引退表明をなさったので、オイラの中の
近藤さんの印象を書いてみましょう。
http://next.blog.ocn.ne.jp/


別にまだ亡くなったわけではありませんが(笑、オイラにとってはクラブマン誌を通して、
88‘当時から何かとインスパイアされた事もあり、ほとんど神様的な存在だったので、
1ファンとして今まで20年、オイラが感じた事を書いてみましょう。

オイラが883に乗り出した88‘、サーキットではCRキャブにダートラスタイルのスポーツスターが
ドカを蹴散らして走っていました。
この存在はクラブマン誌によって知る事になるのですが、ハーレーの特集などでは良くコメントが載っていました。
その頃所謂ハーレーカスタムの老舗として知られるショップオーナーとは一味違ったコメントは
この人面白い!と思わせるもので、思い入れとか感情的なものではなく、冷静にバイクとして
機械としてのハーレーの対するコメント、そしてその頃のハーレーの環境に対するコメント、
本人は忘れたと言ってますが、オイラにとってはエキセントリックに感じて大変魅力的でした。
じゃあショップに行ったかと言うと、さすがに日常の付き合いが多いバイク屋さんとして、
距離も遠く実際にお会いするのは、それから18年歳月を要してしまいます(笑。

この頃から90年代頭まで、近藤さんのカスタムがクラブマン誌に登場しました。
カスタムはともかく、バイクとしての整備もしっかりされた車体は、外見だけではなく実走しても
良く走りそうな印象でした。
当時のカスタム車両は、どこか無理を感じる物もありましたが、近藤さんの手がけるハーレー、特にスポーツスターは、そんな感じはありません。
普通に乗れて何ぼのバイクですから、走れなければ意味がありません。

オイラが頂いたXRシートをつけていたCRタンクの1480ccのモンスタースポーツスター
でさえ、当初の2連キャブからPJの44Φに換装され、実際に走ることを常に念頭の置かれたカスタムがなされ、無理無理作られた化け物ではなく、タバコすら買いにいけるのでは思えるほど熟成がなされていきました。

90年代も過ぎていくと、ハーレーカスタマーとしては影を潜め、スズキの車体を使った
様々なアプローチが始まり、エンジンチューナーとしてまたビルダーとして誌面に登場
しました。
この頃すっかり只のハーレー馬鹿になっていたオイラですが、グースを使ったアプローチは
スーパーグースとして、有名になりそのパフォーマンスはシングルレーサーの人気に拍車を
かけました。

さて完全なハーレー馬鹿に完全進化していたオイラは、00‘後も相変わらずで、
この頃は既に雑誌を読まなくなっていましたが、ひょんなことから近藤さんとの接点を
持ちます。
バージンハーレーは設立当初から関係がありましたが、近藤さんが登場します。
旧知の細川君から、会いたがってるよ言われながら機会がなく、オイラにとっては神様みたいな人でしたから、是非機会をと思っていた矢先、05‘メールが来ました。

ちょうど年式による進角の違いによる乗り味の変化を模索してる頃で、それに関するメールを
頂き、そこから文通が始まります(笑。
近藤さんの記事の校正やオイラの友人たちの間で起こっているエンジンの機構的問題などを
相談させてもらいながら、あっという間に1年の文通期間が過ぎました。
もう根っからのエンジン屋さんで、その文章からはもうバイクが大好きで天職についてる感じが
ひしひしと伝わってきます。
そして06‘、クールブレーカーで初めてお会いしました。
近藤さんと会うと、初めてなのにも関わらず、時間はあっと言う間に過ぎていきます。
色々な事、バイクとバイクの置かれている環境、その未来、ハーレーも含めてとても多くの、
とても濃密な話をさせてもらいました。

まるで初対面ではない、そんな感じがしました。
こんなに真剣にバイクとその環境に対して、憂慮し懸念し、誰も気づいてない問題を提議する
熱いおじさんを他には知りません(笑。
それ以来何かとお世話になり、2度ほどお店にもお邪魔し、実際にお話をした長い時間は、
オイラにとって今も貴重な時間です。

ちょっと嫌気がさしていたオイラが再びバイクに対する情熱を取り戻せたのも近藤さんに
よるところが大きかったと思います。
今回のカスタムでも何かとお世話になりましたが、そのためにお邪魔したモトスポーツは
バイク屋として非常に居心地が良く、そこにいる近藤さんは、子供の様にバイクの対する
情熱を語る職人でした。

モトスポーツはなくなりましたが、モトスポーツそのものである近藤さんの情熱はまだまだ
衰えを知らず、これから新しい道を行くかと思うとオイラもわくわくします。
今年の関スポで乗せてもらったSL350。
近藤さんは80kmしか出ないし、自走を諦めて持ってきたと言い、心よく乗せてくれましたが、
イベントが終わった広い駐車場をそのバイクで走ると、何かほっとするような心地よい感じが
伝わってきます。
ゆっくりと寄り道しながら、景色を眺めながら、季節を感じ風の中を走りたくなりました。
この感じ、まるで近藤さんそのものです。

これからも健康に注意して、新しい道でご活躍ください。
何かあればお手伝いさせていただきます。



by jyai883 | 2008-05-31 23:20
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