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それではそろそろセッティング9

スポーツスターに乗ってオイラが最初に思ったのは、フロントの柔らかさとリアの硬さでした。
これは前回の軸重バランスの違い、それに伴う前後ブレーキのバランスの違いを考える上で
大変貴重な気づきでした。
これをただバランスが悪いと片付けて、モデファイしてしまったら最後まで解らなかったでしょう。

このヨーロッパ車が前後逆さまに走っているようなバランスは、実はこの車体を想像以上に
安定させ且つ軽快に走らせる上で考えられたバランスだったと思います。

今更リアステアなどとは言いたくありませんが、どのような状況でも後軸寄りにある荷重が
大きく移動する事が無い車体ですから、これを支えるための硬めのリアサスが必要であり、
これに追従しバランスさせる為にフロントの柔らかいサスがあると言えます。

同様にブレーキの効きも前後逆でありリアが大きな制動力を持ち、フロントは補助的に
考えられていると思われます。
これはブレーキングでも大きな荷重移動が無いため、極端なフロントの動きとブレーキロックを
避けるためにも有効だと考えられます。

オイラはこの軽いフロントと安定感の強いリアのバランスした動きが作り出す、絶妙な走りに
やられているので大きな変更を望みませんでしたが、もう少しコントロールしやすいフロントブレーキと全体の制動力、柔らかいフロントは腰のあるしなやかなものに、リアはもう少し落ち着いたダンピングが欲しいと思いました。

これは大きく前後のサス長は変えず、フロントはオイルによるセッティング、リアは適切な物への変更、ブレーキはパッドの見直しとフロントはマスターシリンダーの変更で得ています。

リアサスは前述の通りコニ変更していますがZ2用のため350mmというノーマルサスより
7mm長い自由長を持ちますが、イニシャルを掛けてスプリングが縮んでも充分なストローク
長があり、ダンピングの調整もできてアクセルオンでもしっかりグリップが得られるので
正解だと思います。
ただ350mmの自由長はノーマルマフラーではタンデムステップがエキパイに当たらない
ギリギリの長さです。
これ以上ではタンデムステップのリロケーションが必要になります。

フロントは突っ張る感じを嫌ってスプリングはノーマルのままいきました。
現在のものは不等間隔のプログレッシブスプリングが用いられてますが、オイラの頃は
等間隔のピッチの細かいスプリングに強めのイニシャルが掛けられているのですが、
コイツが動きは柔らかいものの奥で全く踏ん張ってくれないため、オイラは油量で調整
しています。
以前は20W20を入れていましたが、現在は純正と同じタイプEをドライで354ccづつ入れています。
この数値はハガーに用いられる量でスタンダードでは300CCですが、これくらい入れたほうが
ダンピングが良くなり柔らかさを残したまましっかり踏ん張ってくれると思います。
ただこれ以上入れることはエアロックの危険もあるので気をつけなければなりません。
なお突き出しはノーマル+7mmです。

ブレーキはプレミアムを使用しますが、効けば何でもよいです。
91‘以降のパッドは純正でも制動はよくなっています。
また対向4ポッドになった00‘以降なら全く充分でしょう。
フロントマスターもスティード用に変えていますが、1ポッドのそれも初期の組み合わせの
改善なので高年式の物は必要ないと言えます。

ここまでしてやっと普通に走れるようになりましたが、高年式の物はオイラのころとは
明らかにセッティングが違うので、前述の通り全くモデファイの必要を感じません。
ただし、ノーマルのままの場合は5000kmほどまで慣らしと考えフロントはオイル交換をして
適正な油量に調整し、リアはイニシャルの見直しすれば充分と思います。

それ以上を求めるならば、現在は様々なメーカーの専用サスが様々な自由長で手に入るので
フロントの強化スプリングも含めて存在しますから、好みのセッティングができうると思います。
しかしこれらのセッティングは自信がないなら実績のあるショップでやってもらう方が
データも豊富で短時間で好みの足回りが手に入ると思います。
by jyai883 | 2008-05-26 22:31
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