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4速スポーツスターの車体

4速のスポの車体は5年間の生産時期の間に様々に改良され、5速に受け継がれました。

86‘に登場した車体は、オールアルミのエンジンを除いて、ほぼ以前のXLHと共通と
言っていいでしょう。
その新型エンジンでさえ、6割程度がショベル共通でした。
86‘はカムプロファイルやギア比さえショベルと同じでしたが、88‘の時点では廃盤となり
後期のモデルと共通化されています。
86‘に関してはもっとも特殊といえ、ショべエボと言っても差し支えないほどのものでした。

後発の1100はショベルより100ccぼボアアップがなされ、スポ最強を謳いますが、
発売時期的にみて、どれ程の台数が輸入されたのかは定かではありません。
非常な少数であることは確かです。
この1100はキャストホイールでそれも7本と言う珍しいものですが本国での話です。

また883ヘッドは半球形のXRタイプがダイキャストで採用されましたが、86‘の1100だけが砂型キャストのバスタブタイプ燃焼室が採用されています。
後年883と同型のものに変更されましたが、ブランチヘッドなどと同型の燃焼室が最初に
採用されたことは興味深い事実です。
オイラはまだ本物の86‘を見たことがありませんが、あったら欲しい年式です。(笑

87‘はミッションのギアレシオが変更を受け、低めにクロスしたものが採用されます。
ブレーキキャリパーも新型に変わり、コレは99‘まで使用されました。
マニュアルによればカムプロファイルもその後のものと同じものに変更されたことに
なっています。

1100もキャストが9本にかわり、台数は少ないまでも確実に輸入されましたが、
同時期S&Sのピストンにより1200にボアアップされた883も並行輸入されていた時期も
あり、この辺の事情は翌年メーカーにも考慮させたのかもしれません。
なお88‘の1200までは、全ての車種のギア比は883と同じであり、加速に圧倒的な
違いがありますが、頭打ちが早く、後年に振動問題もあり改良されます。

初期に属するこの2年間は、2車種ともキャブはケイヒンバタフライの35mm、フロントフォークも以前のナロー35mmでショベルと共通です。
この辺まではほぼアルミのショベルヘッドと外観的には考えていいでしょう。

この頃は町で見かけるハーレーそのものの台数は少なく、ましてやスポーツスターなどは
輸入台数も少なくめったに見るものではありませんでした。

なお4速ではバルコムによる正規輸入車は全てスポークホイールであり(部品的には上級クラス)キャストが最初からついているものは、複数あった並行輸入業者によるものです。
ただしこの頃のハーレー事情は、現在のようなディーラーシステムではなかったので、確実な
整備がなされているものでは問題ないと考えますが、ディスカウント車両の中には、
悪名高きカリフォルニア仕様も混在しているのも事実です。

次回は88‘から90‘です。
by jyai883 | 2006-11-26 09:59
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