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‘03 1200S セッティング

以前一緒にバーをやっていた相方が、当時1200Sを買いました。
しばらくノーマルで乗っていて、そろそろ少し走りたいから元気にしてと言われて、
キャブセッティングをしたときの事を書いてみましょう。

そういえば以前にも、事の顛末はカチカチ山事件として、書きましたが、今回はセッティングに
絞ってみたいと思います。

うちに来た時は全くのノーマル状態で、ものの見事に100周年記念モデルの黒でした。
それではとばらしていくと、まずエアクリーナーの変更に気づきます。
エアスクープつきの新しいもので、エレメントは四角く薄いもので、バックプレートと共に
キャブにネジ止めされています。
バックプレートマウントもエアスクープ付きに変更されていましたが、吸入口はスクープ側に
しかなく、ラムジェット効果を狙ったのか疑問ですが、オイラは余り吸気効率の良いものに
見えませんでした。

そのままキャブをバラシに掛ると、面白いことにこの車体につけられていたキャブは、フロートボールに
ドレンボルトも、ドレンホースも無いので驚きましたが、‘02に変更を受けた、バキュームコックに自信が
あるのか疑問でしたが、ちょっとびっくりしましたね。

そのままバラシて見ていくと、MJ#185、JN1200S専用、SJ#42と言うものです。
‘98の1200SはMJ#195だったので、これも純正#195に戻しました。
オイラ的には1200SのMJは、ノーマルとしてもそれまで1200が#170~175だったことから、
そのままでも大丈夫だと思っています。
ちなみにノーマルのビューエルS1も#195で200オーバーまで普通に回りましたから、
決して薄いものではないと考えます。

元々排気系を換える気がなかったので、そのような措置でしたが、これは結局違う理由で、
換えて見る羽目になりました。
さてキャブのジェッティングそのものは、変えるつもりはなかったので、一応‘98時点に戻すのみにとどめ、
ニードルは少しテーパーのきつい883のもの使い、ワッシャーは1枚のみ、MIXは23/4から始めて、
最後は31/8位で収まったと思います。
ジェッティングよりは、レスポンスアップを望まれたので、スライドバルブのバキュームホールを
ダイノジェットと同寸法として、スライドバルブスプリングのイニシャルを少し抜いたと記憶しています。
そもそもこのセッティングは、7~8年前の話なので、少々記憶が曖昧です(笑。
アクセルポンプは記憶にないのですが、MJは`98ノーマルに準じているし、ニードルもほとんどかさ上げ
していないので、恐らく調整はしないノーマル状態だったと思います。

キャブそのものはこんなもんで、その他は全てノーマルのままです。
さてそのままテストですが、いつものコースに行く前に、ちょこっと引っ張ってみると、
3000~4000の間の加速状態で、糞詰まりのような加速の不具合が出ました。
そのままコースに行かずに、取って返して検討です。
当日4輪のプロメカニックも遊びに来ていたので、一応ノーマルの排気を疑い、すでに外していた
オイラのバッフル18枚中身ドンガラのスパトラに交換して走ってみました。
このスパトラは、オイラの883につけていたのですが、オイラの883でも普通に全ギア3桁まで、
まったくストレスなく回るもので、問題はありません。
さて早速付け替えて、再びテストです。
テストに入る前に、同様に少し引っ張ってもさっきの回転数では問題ありません。
あ~排気なのかと思い、そのままテストコースで、3速で全開加速に移ると、今度は4000~5000で
同じ症状が出ます。

まずここで考えるのは、排気には問題がないこと、排気を変更することによって、症状の回転数が
上がったことから、次に吸気を疑います。
オイラはある程度ならば、パワーフィルターを使わないノーマルエレメントで、大丈夫なことは
確認していました。
高回転では少々難が出ますが、ほとんど場合使える回転数で問題はありません。
最初に疑ったのは、さっきバラシタ時に見た、エレメントケースの変更部分です。
それ以前のものは密閉が強いため、バックプレートに開口されていましたが。
それがなくなり、より密閉が増したように見えましたし、スクープしか開口がないことから、
ある程度の速度以上にならないと、作用しないだろうと考えました。
その形状による問題と、エレメントの状態を知りたかったので、エレメントが固定されていることから、
クリナーカバーを外して走行すると、ものの見事に症状は消えましたが、流石にそのままって
ワケには行かないので、うちのガレージにあった‘99ノーマルのクリーエレメントとボックスに
交換して、異常がないこと確認しました。
コレに交換するためには、ボックス、エレメントのほかにマウントのブリーザーボルトも長いものに
交換しなければいけないので、1セットあったのはラッキーでした。

コレで問題なくなりましたが、付け替えも面倒なので、スパトラもそのままにしました。
本人も調子よく走っていましたが、調子に乗って化け物883改1200フルチューンについていき、
高速全開走行で、リアバンクのピストンが棚落ちしてしまったのは、以前書いたとおりです。
まあこの状態でもリミッターまでは回りましたから、1200Sの5500リミッターは、
低いギア比のお陰で180は超えますから、公道では十分とオイラは考えます。
ビューエルはメーカーフルチューンと言えますから、さらに1300回転ほど余裕でリミットが高く、
また回るのは流石です。

実際にいじった結果、‘03のノーマルクリーナーボックスには問題があると思いましたが、
ラバーマウントが同様の形状ながら、その辺がしっかり改善されていたのは、あ~やっぱりと
思いました。
まあ色々ある1200Sですが、上でやや糞詰まりというか、回りづらく感じるのは、
それだけではないし、それ以前のモデルでも同様に感じるのは、カムや点火進角の問題も
あるかもしれません。

オイラが考える1200Sは、パワーとクリーンな排ガスの両立、そしてそれに伴うノッキングの問題解決の
ためにツインプラグ化されていると思うので、もしぶん回したければ、根本的なところから
考えるべきだと思いますから、ノーマルに準じるなら、薄い目のセッティングの方が良く走るような
印象がありますが、それもまた以前書いたとおりです。
(この辺がブログ内で1200Sで検索すると出てくると思います)
またそれ以前の1200に同じようないじり方をしても元気なので、1200全体的に薄めにセットするように
最近は考えています。
まあ調子の良いギリギリ薄いところを見つけるのは難しいですが、ビューエルS1が#195で
あれだけ走るし、初めて乗った‘981200Sも元気だったので、排気量もあるし、
余りギクシャクしないように気をつけます。

やはりパワーで走る1200とエンジンの回転で走る883では、印象もセッティングの仕方も
変わってくると思います。
この違いはそのままキャラの違いであると思うのですが、そう考えるとビッグツインはもっと勉強しておけば
よかったな~と今は思いますね。
ファッツはノーマルサイレンサーの応用性に小ささに捉われてしまい、そこから抜け出せなくなったことが
ちょっと悔やまれますから、適当にセット出さないで、スパトラでしっかりつめておけばよかったです。
EVOビッグツインでもノーマル状態なら非力ながら、140巡航も平気でこなせましたから、
あのままトルクが太くできれば、良かったですね。
脳みそトロかして、ノタノタ走ってる場合じゃなかったと今は思いますが、ま~後の祭りです(笑。
あ~またEVOビッグツイン買えるかな~。
手に入れられたら、今度はその辺を詰めてみたいですね。
by jyai883 | 2011-07-26 00:48
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