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3拍子

ハーレーのアイドリング音と言えば3拍子!。
でもオイラはあまり好きではないのです。

クラシックなハーレーから現在にかけて、ハーレーは次第に高回転、高性能化されてきています。
クランクは軽量化が進み、最新のモノにはクランクポジションセンサーで点火制御の役目も持たされ、より正確な点火が可能になっています。
高性能化されるエンジンでは必然熱量も問題になり、オイルによるエンジンの冷却はより重要性を
帯びていきますね。(純製オイルに化学合成が登場したのもその理由)
アイドリングの標準スピードも徐々に上がっていますが、これはオイルの潤滑による冷却をより効率良く行う為でしょう。

さて実際は変速の4拍子である所謂3拍子ですがエンジン回転では500rpmを少し越えたぐらいのところでオイルプレッシャーは余り高くありません。
現在のエンジンではキャブのセッティンングや点火進角のポジショニングの関係であまりキレイには出てくれません。
出やすい車体はどれかといわれると90年代後期の883かな?。
らしさ満点の3拍子もエンジンの側から見ると結構きつい事なのです。
エンジンのオイルプレッシャーは設計段階で決められますが、当然最低回転数も決められるので(オイルポンプの性能上)それを満たせない場合も多々あります。

進角が余り高くない条件で(進角装置を機械式などあまり低回転では進まない物にする)で低速のガス濃度をあげてやると比較的簡単に出せるのですが(バキュームセンサー等で進角してる年代のモデルは低回転時の弱い吸入負圧によりガスの充填量が少ないので火焔伝播速度があがらないため、進角を早める必要がありこれが作動するとアイドリングがあがる)このアイドリングの低さは、走行時のエンジンブレーキをかけた時には一転大きな吸入抵抗となり、クランクのクランクピンに過大なストレスを与えます。

昔からハーレーは余りエンブレを使用してはならないと言う言い伝えの真実です。
実際レーサーなどはこの過大なストレスを最小限にしようとアイドリングを2000程度まで上げるものもあります。
レーサーではコンロッドの折損などの原因にもなります。

ロード上では国産と比べれば驚く程重いフライホイ-ルを持つハーレーですが近年の軽量化と点火システムのコンピューター化が進み3拍子を出すのは1つの作業になりつつあります。
しかし上記の理由であまり御勧めはできません。
まあ好き好きなので止めはしませんが、リスクもある事は覚えておいていいでしょう。
特にぶん回す方は気を付けた方がいいでしょう。
by jyai883 | 2005-03-28 14:02
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