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秋交が終わったら

秋雨と相成りまして、久しぶりに雨降りが続きます。
晴走雨読なので、こういうときは本を読んでるか、DVDを見てるのですが、昨日買ってきたディアゴスティー二の東宝特撮映画シリーズ1号のゴジラを今日は見てました。
ってな訳で今日はバイクの話ではございません(笑。

ウルトラQに始まる怪獣の系譜で育ったオイラにとって、東宝の特撮は少年のサンデーの巻頭特集と
同じくわくわくするものでした。

っが昭和29年に封切られた怪獣映画のさきがけといわれる「ゴジラ」だけは普通の怪獣映画としては
見られません。
楽しくないわけでは、面白いのですが、それ以上にこの映画は当時の社会背景や世界情勢に対する
原水爆禁止運動や反戦映画として映ります。

原水爆実験により目覚め居所を追われたゴジラは日本を襲います。
放射能を帯び、撒き散らしながら・・・。
当時の時代背景は冷戦の真っ只中、第3次世界大戦は核戦争であり、それは一触即発の情勢。
核実験は大気中で頻繁に行われ、第5福竜丸が被害に会います。

この核の恐怖がゴジラとして再び日本を襲います。
闇夜を暴れるゴジラの登場シーンは少ないのですが、その通った後は火の海となり核の恐怖を具象化し、
後には廃墟と瓦礫の町が残るばかり。

今原水爆を首都東京を襲ったらどうなるか?。
原水爆の恐怖やその被害をゴジラが象徴的に具現化し、人々を恐怖のどん底に陥れます。

連綿と続くゴジラシリーズですが、その始まりである最初の「ゴジラ」だけは普通の怪獣映画ではなく、
見るたびにそう思います。
この映画オイラにとって「未知への飛行」や「博士の異常な愛情」のような偶発核戦争に対する恐怖を
違う形で表現した秀作だと思います。

ゴジラが去った後の救護所やそこに収容される多くのけが人が映し出されるシーンがあります。
戦争からまだ十年と時が経っていないせいか、エキストラの人々のあり方が妙にリアルで
本当の被害者のように映ります。

そんな当時の状況もあるでしょうがそういう避けがたい恐怖に対する恐ろしさがこの映画をただの怪獣映画
ではなくある種社会映画のように見せるのでしょう。
さすがに特撮は稚拙ですが、白黒の画面と多くの夜のシーンはこの恐怖をよく表現しているでしょうね。

でもすごいなディアゴスティー二、初回配刊¥990で映画のDVD1枚つけちゃうんだから、
ビデオ屋もつぶれわな。
by jyai883 | 2009-10-02 22:11
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