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ハーレーダヴィッドソン2

歴史的なことをグダグダ書いても面白くないので、今日はオイラの比較論を書きましょう。

現在でも水冷VRODを除けば、ハーレーには大きく分けて2タイプのエンジンしかありません。
1時的に3種類のエンジンが存在したこともありますが、これは移行の過渡期であり、
車種的に見ればビッグツインとスポーツスターの2種類しかないことには変わりがありません。

オイラは同じエボリューションエンジンのビッグツインとスポーツスターを所有しましたが、オイラの中の
イメージは大きく違います。

ビッグツインに乗るとその楽な操作性に驚きます。
自重300kgを優に超える車体なのに、軽いアクションで自由に操れます。
動き出してしまうとその重さは安定へと変わり、最も重い重心はバランスマスに変わり、車体の変化を
軽くします。
エンジンは低い回転数からそのほとんどのトルクを発生するお陰で、この重い車体を難なく加速し、
素早くクルージングスピードに達します。
しかしこの車体の本領はクルージングにあります。
スピードは個人差もありますが、この巡行は至福の時です。
ただ走っているだけなのに五官のすべては刺激されます。
エキゾーストノートを聞きながら、エンジンの鼓動を感じながら、季節の香りを楽しみながら、周りの景色を
眺めながら、ただ味覚を除いて、あらゆる快感が用意されています。

ただバイクに乗って走ることがこんな楽しいことなのかと思えるくらい、ガスが続く限り走りたい衝動に
かられます。
さすがに広い大陸の移動手段として発達してきたことだけはあります。
極端な言い方をするとバイクに乗ってる自分ともう一人、それを楽しむ自分を認識できます。
ハーレーはバイクではなくハーレーという乗り物だと比喩される所以でしょう。

さて排気量だけでいえばこちらだってビッグツインなのに、スポーツスターはちょっと違います。
このバイクに何の意思もなくただ漠然んと乗ってみると、しっぺ返しを食らいます。
もたもたしてると、これのどこが良いんだ?という疑問さえ浮かぶでしょう。
しかし、自らのうちに「走る」と意思を持った時、こいつはその本来の姿を表します。
自分の操作の分だけ、自分の技量の分だけ、自分の度胸の分だけ、まるでライダーの手足の如く
走り始めます。
失敗するとへたくそと言われ、うまくいくと豪快に答えてくれます。
その操作性のすべてをライダーに託し、道を走ることに真価を発揮します。
道を走らないバイクはないんじゃない?と言われればさにあらん。
ストイックに道を走るとき、このバイクはライダーの意思がバイクの意思になります。
この4カムエンジンとの会話は右手のみ。
伸びのいい加速も、素早いコーナーリングも右手次第。
ローで一気にベストフィールまで加速、そこからギアを選んでベストフィールのまま右手で走りまわる。
バイクを自らの意思で操る楽しさは、バイクとの会話を楽しむ行為です。
スポーツスターはそんな会話を楽しむ上でのベストバイクだと思います。

バイクに乗ることを楽しむ上では同じことですが、その楽しみ方は対極にあります。
乗ることと走ることこの違いはとても大きく、そしてどちらもとても楽しいと思います。
by jyai883 | 2009-06-15 21:38
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