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CRへの道4(終わり}

ブログ上ですべての製作が終わり、いつペイントして車体に乗せるんだろうと楽しみしていたら
なんと誕生日プレゼントでタイプ4が送られてきたのは、皆さんご存じのとおりです。

当初はすごく喜んだのですが、よくよく考えれば仕上げを任されたのと同じことで責任重大。
いっそこのまま仕舞いこんでしまおうかと思いました(笑。
でもタイプ4の仕上がりを見てみたいのはオイラも同じことで、早速検品です。

うちに来たのは第1号ですから、製作過程でのいろいろな苦労の跡はそのままです。
実際にディテールに対し、歪みや退け、溶接の修正跡、ハンマーの打痕等も普通のパテ修正では
濡れないだろうことを判断し、近所に板金屋をさがし、そこに出すことにしました。

打ち合わせの結果、細かい修正は実際にハンマーで叩くことで修正可能で、塗装のことを考えると
パテつけは最小限にとどめることが決まり、依頼しました。
実際シートのリベットなどもぎりぎり削って修正されたので、仕上がりは良かったのですが、
昨日はそのリベットの1つが吹っ飛んだのは削り過ぎみたいですね(笑。
職人さんもモノの出来の良さに喜んで作業してくれたので1週間ほどであがり実際の装着です。
お陰で2年続けて、暮れにはCRを組み立てることになってしまいました(笑。

装着に関して細かい事は08‘10月位のブログに詳しいので省きますが、実際のできは想像以上で
すごくいいものができました。

出来上がったものを考察すると、比較画像として用いたサンダンスのキットはCRタンクが持つシャープさや
平面的な部分が強調されていますが、ダークホースキットはオイラの思い通り、曲面的な部分が協調
されていると思います。
どちらも全体のディテールは非常に現車に近いもので、強調されている部分が違いますが、どちらも
CRタンクの特徴なので非常にオリジナルのCRタンクに近いもので、アプローチの違いも見て取れるので面白いものです。

実際いろんな画像による見え方の違いは、ダークホースキットのタンクがよく現わしているし、
逆にサンダンスキットはCRといって誰もが頭に浮かべるイメージをそのまま具現化し、かつ比較的安価に
キット化されていることが驚きです。

タンクをアルミ製として安全性を考えられるキットが、この2つの国内キットであるというのも
面白いところでしょう。
実際ディテールを考え全体のバランスを考えると、正直サンダンスXR-CRを考慮に入れないわけには
行きませんでしたが、装着の簡素化や安定性、などダークホースさんは独自のアイディアで対処し
よりキットをシンプルなものにしていると思います。

このCRの開発を手伝わせてもらったおかげで、デザインや造形の面白さの一端を垣間見させtもらいました。
またデザイン的なカスタムの面白さもわかった様に思います。
もう一つのダークホースキットの大きな特徴は、比較的簡単にノーマルに戻せることでしょうか。
オイラは構造変更してしまったため、もう戻す気がありませんが、実際4速フレームを持つ93‘までなら
ほぼ素取換えで戻したりできます。
それ以降はシートフレームを切ることがベストですが、そこまでしなくても楽しめるでしょう。

いつだったか、板金修正時の本物のCRタンクの様々な角度の画像から、いろんな曲面の構成に気づいたのですが、これらのものはデザイン的なものではないのではないかという思いもありました。
これだけシャープなタンクをマスプロでプレス加工するんだと、どこかに型の逃げを取らなければならない
はずでが、その逃げをぎりぎりデザイン上に求めた結果が、あの見る角度のよって見え方が違う
状態を作り出したのではと考えます。

実際本物のCRタンクは、サンダンスほどシャープではなく、ダークホースほど曲面的ではありませんが、
どちらのキットもパッと画像を見たとき、いずれも真にCRであることには変わりありませんから
そのエッセンスはどちらもしっかり特徴として獲得することに成功していると言えるでしょう。

このキットの完成により開業に至ったダークホースさんの思いは、ひとまず完成したと言えます。
オイラはできればダークホースにいろんな人に仕事を出してもらいたいと考えています。
経営的なこともそうですが、実際多くの仕事中で成長する人ですから、より多種多様な造形を手掛け
さらに進化してもらえると嬉しいと思います。

どなたか無理難題を吹っ掛けてみてください、きっと彼は考えた挙句満足する製品を作ると思います(笑。





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by jyai883 | 2009-06-08 17:41
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