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ハーレーを今更考える2。

今ディーラーにでかけると、昔とほぼ変らないラインナップの車体が売られています。
一目で機種がわかり、大きな変化はない様に見えます。

しかし現在のハーレーは現代的な機構に進化し、変らぬ外見とは裏腹に、オイラが乗り出した
頃とは、全く違う車体が売られています。
インジェクションの電磁ポンプ内臓の為に大型化されたタンクとEFIの採用。
生産性の向上と剛性を上げるため、角断面パイプを採用したフレーム。
デザイン的流行を取り入れたファットなタイヤ、全面的に見直されたブレーキシステム、
全てモジュールに集約される制御系や点火システム。
前世紀のハーレーとは一線を画した、現代的な車体です。

新世紀に始まった環境問題の規制やモラルがその大きな進化を促したのでしょうが、
コレは確実に進化であり、それをノスタルジックなスタイルにまとめ上げているのは、
逆に時代的なトレンドでもあると思います。
これからのハーレーの存続を考えると、当然の進化ですが時代の波にも押され、
上手に進化したと思います。

ただ逆に今まで採用し続けてきた機構、空冷に頼る冷却システムや45度の狭角バンクが
よりクリーンでよりハイスピード化する上では大きな足かせになってきているようにも思います。
ハーレーのモデルチェンジはエンジンの変更に伴った周辺機構の転換によってなされて
来ましたが、大きなデザイン的な変更を伴わないため、それが大きな信頼につながり
VRODの登場でも揺らがなかったこのアイデンティティーが逆に大きな足かせにも
なってしまっているのではないでしょうか?。

80年代に始まったノスタルジックな路線は大きな成功を納め、現在のハーレーのイメージ
を確固たるものとしたことは間違いありませんが、今それを打ち破る次世代的なデザイン
コンセプトが始まらなければ、更なる進化は見えない様に思います。

ただコレもすでに始まっているのでしょう。
XR1200の発売と、ツーリングモデルのフレーム変更は、新しい何かに対するアプローチ
とオイラは考えます。
ハーレーが何か新しいことを始める時、数年後にならなければその正体がわからないことが
よくありますが、既にその「何か」がハーレーの中で始まっているのでしょう。

XRの登場は既に全モデルXLS化してしまったスポーツスターの新たな進行方向の示唆の
ように思えるし、フレームを一新したツーリングモデルは単純な対策のための変更ではなく
次の「何か」を目指した物と思われます。

何も変化しない様に見える老舗バイクメーカーは、実はもっとも変化を求めるバイクメーカー
かも知れません。
常に変化する時代に則した製品の為に、何も変らない為に常に自身変化し続けていると
いえるのではないでしょうか?。

TCエンジンが全モデル化してからもう9年、スポーツスターがラバーマウントになりエンジン
変更受けてからもう5年。
今までのスパンでは10年ほどですが、そろそろ次の「何か」が見えてくるかもしれません。
by jyai883 | 2008-12-07 09:14
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