コンプレッション

では今日はエンジンの圧縮をさらっと突っ込まれない程度に(笑。

ハーレーに乗って特にスポでは883→1200のボアアップは良く聞きます。
この時必ず出てくるのが圧縮(コンプレッション)の話です。
燃焼室容量でピストンが目イッパイ下がったシリンダー+燃焼室の容量を割ったもので
これでシリンダー内の空気が何分の1まで圧縮されるのかがわかります。(圧縮比)
逆に言うと吸い込まれたガスが燃焼室状態で何倍の密度まで凝縮されるか知るためです。

ピストンが運動する時様々な事が燃焼室内で起こるのですが単純に圧縮だけを考えると
より高密度のガスの混合体を作り出すためで、何故かと言えばより高い爆発力を
得るためだと言えます。
じゃあ高ければいいかと言うと圧縮が高くなればなるほど当然抵抗も大きくなるので
まわりづらくなるし、低過ぎれば力なく回転が上がるだけと言う事になります。
やはりこれにも適正があるのです。

これを踏まえて1200へのボアアップをみていきましょう。
まず883を1200にボアアップするとシリンダーの容量が1本150cc程度増えます。
もしノーマル同様のフラットトップピストン(平らな面の)を使用して
このまま圧縮させるとノーマル9:1に対し11:1以上の高圧縮比になってしまって
回りづらく且つ未加工の燃焼室では様々な燃焼の問題も出てきますので
燃焼室を削って容量を増やし圧縮比を下げます。

もともとボアアップでシリンダーの内径が12mmほど大きくなっているので
その接合部をシリンダーに合う様削ってやればこれで10:1程度まで落ちます。
ノーマルの1200は9:1なのですが同じにするには同様な加工が燃焼室に
必要になります。
これ以下に下げるには(燃焼室の容量を上げるには)ピストンを削りますが
これは市販の最初から凹みが設けられたピストンを使えばいいでしょう。
これで9.5:1ほどに下げる事ができます。
このピストンをノーマル1200のリプレイスに使うと8.5:1程度まで圧縮を
下げられるはずです。

この様に燃焼室容量はピストンフェイスでも増やす(圧縮を下げる)ことが可能です。
このようなピストンをローコンプピストンと言い逆に盛りあがって燃焼室容量を
減らすもの(圧縮をあげるもの)をハイコンプピストンと呼んだりします。

先に書いたとおり高圧縮は回りづらくなるのになんでハイコンプピストンが
あるのか?と言うことになりますが、レースなどではより高い爆発力を得るためには
やはりより高い圧縮が必要になります。
しかしこれでは回らないために今度はバルブが開いてる時間を長くして圧を逃がします。
極端なものだと点火の瞬間だけ閉まればOKみたいなものもあり(ドラッグレーサーなど)
この場合は静圧縮は15~20:1位の高圧縮ですが実際エンジンが回ると12:1くらいまで落ちます。

すごく無駄なようにも見えますが馬力は回転が上がらなければ出ませんし
強い爆発力は高圧縮じゃなと得られないので結局この折り合いにパワーを
得る難しさがあり、これを得るためには実際はエンジン全体の様々な部分の
バランスが必要になります。
圧縮はその1つに過ぎないので、メーカーバランスを崩す時は
やはりリスクが発生する事を覚えておいてください。
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# by jyai883 | 2005-03-07 04:16

ハーレーにおけるキャブ口径の選択

現在のハーレーはVロッドを除き、全ての車種に同一のケイヒンCVK40キャブが
採用になっています。
エンジン側の要求で考えると排気量で最大600cc弱、インレットバルブ径で
10mmちかくの違いがるのになぜ同一なのかを考えて見ます。

元々CVになる前のキャブは固定ベンチェリーでスポとビッグツインは35mmと
38mmで直径が違いました。
これはベンチェリー径が変化しないため、より低速側の安定を考え採用されたと
思います。
CVは可変ベンチェリーのためコノ辺はセッティングの範疇になりました。
しかしこれだけ違う排気量にも関わらず全てに共通でセッティングで対応できる
ことはすごい事だと思いますが、これだけでは異なるエンジンの要求を満たせる
理由になりません。

まずオイラが考えたことはそれぞれのエンジンがもつリミッタ-の回転数と
最大トルク回転数です。
これはメーカーが考えたエンジンの安全運転域ですが、TC88は知りませんが
883で6000、1200で5500、1340で5000だったと思います。
トルクも883で4500、1200も同じ位、1340は3600で
1340に至っては2400程度でその80%ほどを発揮しています。

流体としての空気はその通路の直径二乗に比例して流入量が増え、逆に
流速は反比例して遅くなると言う理屈があります。
これは大きい直径の方が多くの吸気が流れる事ができるのですが
流速が落ちるため回転があがり吸入負圧が充分上がるまでは実際のガスの充填量が
減少してしまう事を意味します。
むやみに大きいキャブをつけると低回転がスカるのはこう言う訳です。

より低速を安定させたければ最初から流速があがる小さい口径にすればいいのですが
高回転時は口径が小さいため吸入抵抗が大きくなり回りづらくなります。
逆に大きい物は上記の通り高回転時の負圧が大きい時はスムーズですが低回転時は
流速が上がらず負圧も低いので力がなくなります。

そう考えると40mmと言うキャブの口径はエンジンの要求量が違う1340には少し小さく、
883にはやや大きいと考えられるので上記の理由がそのままバイクのキャラクターに
つながっているように思えるのです。

883は回して走るところに面白みがあり、1340は低回転の巡航時にその醍醐味が
あるとオイラは思うので、これを作為的にメーカーがやってるとすればそれはすごい
ことだと思います。

これを踏まえて自分の欲しい領域を考えれば自ずとリプレイスキャブの口径の
選択に役立つと思います。
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# by jyai883 | 2005-03-04 13:00

日本とアメリカの違い

今日は前回のキャブの続きをやろうと思ってインレットバルブ径などを調べてたのですが
ふと気付いたことがあったのでそれを書きます。

ハーレーで使われるバルブのサイズはノーマル程度の排気量であれば大体40~50mm
前後ですが、コノ小さ目のシイタケくらいある大きさは日本車では驚異です。
ものである以上大きくなれば質量が大きくなるしそれが運動すれば慣性が大きくなります。
したがってバルブのような追従性を求められる物にとって慣性質量は小さい方が良いのですが
燃焼室に入る空気の流入量を増やす為には大きくしなければならずその折り合いが難しい
ところとなります。

日本的エンジンは全ての数値をギリギリ大きくまたはギリギリ小さくしてそれ以上は
多気筒化、または追従性を上げるため形式を変え出力向上をねらったと思います。
しかしアメリカ的エンジンは1つでこれだけなのだから増やして見よう的に増加して
多気筒化し、大排気量化して出力向上をねらいそれに付随する部品も肥大化して行ったように思います。
日本的にはより高い効率化を狙い、アメリカ的にはより大きい出力化を狙うそんな違いを
感じました。

日本はギリギリの引き算的思考、アメリカは楽観的足し算的思考とでも言いましょうか(笑。

これを思うとゼロ戦の話を思い出します。
大戦中期までゼロ戦はその優れた機体設計と軽い重量により高い旋回性能と操縦性を
有し他国の追随を許しませんでした。
業を煮やしたアメリカは不時着機体を徹底分析し、傑作機といわれるグラマンヘルキャット
を送りだしゼロ戦を圧倒していきました。

このとき同じ操縦性を持たせると倍の重量になることが判ったアメリカでは同じ性能を
もたせる為に軽量化ではなく倍の出力のエンジンを開発載せました(笑。
パイロットの防弾などあらゆる機能盛り込んだ結果なのですが、倍の出力で解決した
アメリカとエンジン出力の大きな向上が遅れていたため防弾板も最小限におさえて
徹底した軽量化と機体数値の効率化で向かった日本。

どちらが良い悪いではないのですが、
その国の気質と言うものはいつまでもどんな物でも変わらないみたいですね(笑。
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# by jyai883 | 2005-03-02 13:31

キャブレターの原理と仕組み

エンジンにガスを供給するのはキャブレターの役目ですが
これ自体がガスを噴射してるわけではありません。

わかり易い為4ストエンジンで説明しますが、
吸入行程にあるエンジンはピストンが下がり外気を吸い込もうとします。
(ポンプと同じですね。)
この時空気通路内に速度をもった空気の流れが発生します。
キャブの空気通路(メインボア)もその1部ですから当然吸気の流れが
発生しますが速度を持った空気が流れると周囲より圧力が下がる事が
知られています。

 これを発見したオッサンの名前をとって「ベルヌーイの法則」と言い
この時発生する負圧を「吸入負圧」と言います。
当然キャブ内もこの負圧状態にある為途中にポート(噴出口)を設けると
メインボア内の方が圧力が低いため、ポートからガスが空気の流れによって
吸い出されることになります。

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これは、高速走行時大型トラックに追い越されると引き寄せられるのと同じで
トラックの周りの空気がトラックと同じ速度で動いている為
周囲の空気を引き寄せるからです。

流れの速度が上がれば負圧もあがるためキャブのメインボア内には
開口からポートに向けて絞り込みが作られこの絞り込みの事を
「ベンチェリー」と呼び加速される作用を「ベンチェリー効果」と呼びます。

キャブのサイズはこのベンチェリーの直径で呼ばれます。
また空気の流れを制御するためスロットルバルブが設けられこの開閉によって
空気の流れがコントロールされています。
これが簡単なキャブの仕組みと原理です。
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# by jyai883 | 2005-03-01 10:34

駆動系の減速比

バイクのエンジンの出力を駆動として後輪に伝える為にいくつかの機構があり、それぞれには
ギアまたはギアとチェーンにより伝達する仕組みが備わっています。
エンジンからクラッチまでを1次駆動系、クラッチからトランスミッションが変速機、ミッションの
ドライブギアから後輪を2次駆動系と言います。

それぞれはギアやチェーンでつながりそれぞれの仕組みの中でギアが組み合わさって
エンジンの回転を伝えます。
この時エンジンには抵抗がかかりますがこれを軽減してよりまわりやすくするために
小さいギアから大きいギアの組み合わせで伝達され、なるべく軽く回るように作られています。

自転車の変速機をいじるとギアの組み合わせでペダルが軽かったり重かったりします。
同じ事がエンジンに起こるのですが人間と違いエンジンは容赦なくまわろうとしますから
なるべく軽くまわる様ギアを組み合わせてやらないと回転があがらなかったり止まったりして
破損につながります。

このためなるべく抵抗が少なくパワーロスの少ないギアが組み合わされます。
例えば1次駆動内でエンジン2回転で伝達先が1回転するようにな組み合わせが
作られこの様な組み合わせを減速比といいます。
更にトランスミッションで減速され2次駆動系でも1次と同じような減速比が設けられます。

これらを全て掛けたモノがオーバーオールギア比といい最終的にエンジンが特定回転
した時の後輪の回転数が求められますが通常エンジンが3~5回転で後輪が1回転します。

一見効率的ではないように見えます、理屈ではエンジン1回転で後輪を1回転させることは可能なのですが、
エンジン出力は回転力なので、速度が出るまで時間がかかってしまったり伝達駆動系での抵抗が大き過ぎて、回転が上がらなかったりします。
これを減速することによって回転数と回転速度を上げてやる事が可能になり抵抗によるロスも減らしてやる事ができます。
したがってエンジンはより効率的に高い出力が可能となります。

レースなどでは走行するサーキットのコース条件を前提に常にそのエンジン出力を使いきれるようにミッションや2次駆動系の減速比を変化させ、求める速度域に回転を合わせたりします。

また一般道でもロングツーリングで回転は上げたくないけどスピードは欲しいと言う時、
スポーツ走行で最高速はいいけど加速力が欲しいと言う時などは2次駆動系で
減速比を変えたりします。
自分が求める走り方によって2次駆動の減速比を変える事も可能なのです。

ノーマルのギア比より大きい物をローギアド、小さい物をハイギアドとすると
同一回転数でより速度があがるのはハイギアドの方ですし、同一速度でより回転が上がるのはローギアドのほうです。
ハイギアドの方は一定回転でより速度を上げることができますが抵抗も大きくなるため
加速が落ちたりします。
ローギアドの方は加速は早くなりますが頭打ちが早くなることもあります。
この場合、ようは自分が欲しい回転域はドコなのかの選択が必要になります。

ただし条件によってはより以上速度が欲しい場合ローギアドにした方が回転があがり
結果最終速度が上がる場合もありますがこれはエンジンの出力回転数と相談と言う事になります。

この様に駆動系内のギア比の組み合わせはより効率的に出力を伝達できるように
可能なかぎり抵抗とロスを減らす工夫がされています。
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# by jyai883 | 2005-02-26 11:31

今のハーレーは電気で走ります?

まあ、そう言う事なのですが、これはつまりバッテリー点火と言う事です。
現在の多くのバイクはバッテリー点火つまりコイルの1次側に流れる電流を
安定供給する為にバッテリーの電流を直接使います。

つまりバッテリーの電圧が下がっているとこのコイルに流れる電流が不安定に
なる為点火も困難になるからです。
点火コイルに流れる電流をバッテリーに頼らないフラマグやダイナモ点火は
取りあえずエンジンが回せれば点火はされるので始動することができますが
現在のハーレーでは押し掛けしても無駄と言う事になります。

え~ウチのバイク押し掛けでかかったよって言う方もいるでしょう。
それはバッテリーの電圧が点火できる電圧12V以上あると言うことですが
セルを始動できる電圧12.5V以上なかったと言うことです。

つまり今のバイク特にセルの消費電圧の高いハーレーではバッテリーが
ダメになると絶対エンジンは始動しない事になります。

神様にお祈りしてもだめですから、あきらめてバッテリーを買いにいきましょう。
今の純正のバッテリーは元々スノーモービル用で振動にも強くチャンと使えば
5年くらいは平気でもつので安い物です。
以前の液バッテリーはきっちり二年で死にくさりましたが(笑。

電圧チェックはマメにしておいても損はありませんから、皆さん気を付けましょう。
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# by jyai883 | 2005-02-25 11:56

パーツの通販

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最近はありとあらゆるハーレーパーツが通販で購入可能になって大変便利になりました。
おいら達が乗り始めた頃のように欲しくても入らない、入れたくても輸入のしかたがわからないなんてこともないみたいで、良い時代になりました。

ただしパーツの装着に関してはおいら達の頃の常識がそのままの様で、おいら達はアメリカ製
パーツに関しては「スリップオン」と書かれてる場合でも「つくよ~」って程度のニュアンスだと
思っているし、「要加工、要溶接、要サイズ合わせ、要すり合わせ等」の作業は普通にあると
思いますが、やはり最近乗り始めた方々は戸惑うところでしょう。

基本的に専用と書かれていても「これでも付くよ」って程のニュアンスなので余程の専用パーツ
でもない限り(スポの4カムギアとか、883のピストンとか、等)何にでも流用可能だったり、共通
部品だったりします。

ある意味ドコかで妥協が必要だったりもっと調べなくてはならなかったりします。
特に設定のあるものサスとかホイールとかは良く調べなければなりません。

例えば同じ12.5インチのリアサスがあってビッグツイン用とスポ用があるとします。
かたやオーバー300kg、こなた240kgの車重に対し当然スプリングの設定荷重が違います。
車重が人間1人分違うわけですから当然動き方も違うわけで硬すぎ柔らか過ぎって事が起こります。
キャブもスロットルのタイコの位置が違ったりもしますし、ジェッティングが違ったりもします。

逆に言えば安くビッグツイン用が手に入ってセッティングが可能だったり、荷物などを大量に
積載する高荷重走行が多かったりする場合は違う選択もできるわけです。

パーツ屋は取り扱いパーツを売っているに過ぎません。
選択するのはオイラ達ユーザーなのでこちらが利口になれば色々な選択で色々な楽しみ方が
できるわけです
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# by jyai883 | 2005-02-24 13:35

はじまり~

おいらもついにブログをはじめることになりました。
よろしくね。
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# by jyai883 | 2005-02-21 23:10