2010年 05月 14日 ( 2 )

2台の883比較

うちの2台のスポーツスターは共に883ですが、‘89モデルと‘97モデルなので一概に比較はできないのですが、
ここではなるべく違う部分を比較し、その違いを明らかにしていこうと思います。

まず2台とも純正のケーヒンCVK40キャブレターで、MJ#185、ニードルは共に1・5mm上げです。
キャブでの相違点は構造的には加速ポンプの有無で、セッティング的には‘894速はSJ#35、
‘975速は#42がノーマルです。

吸排気のシステムでの違いは、吸気は‘89ではSEのハイフローキット、‘97ではノーマルボックスながら
20mmの背面ホールが2つあり、フィルターはK&Nに変更しているので同じと言えます。
排気は4速がモーターステージのセパレート、5速もセパレートながらサイレンサーの容量に大きな相違が
あり、‘97は元々純正の加工でしたが、現在は復元されています。

点火系および減速比でも違いがあり、点火では‘89がSEモジュール、‘97がノーマルですが比較で、

               ‘89             ‘97
スタート           5°             5°
ファストアイドル     40°            15°
1800~2800     40°             30°
となっています。
この進角的な違いは吹け上がりに出ると思われますが、5速のほうが穏やかなものであるといえます。

減速比では2次減速比を2台とも同じチェーンの21:48の同じものとした場合、
1次減速比が4速で1:1・74、5速で1:1・6のため、トップギア1:1でオーバーオールギア比は
それぞれ883の場合は3・97、3・66となります。
この違いをどう捉えるかですが、計算上4速トップ6000rpmで170kmほど出る計算になりますが、
5速では同じ速度が500rpm低い回転数で出ることになります。
一見低い回転数で速度が出て速いように見えますが、500rpm分のフリクションがあり、4速の方が
軽く回るともいえます。
実際数値は確かベルトのほうがもう少し低かったように思います。

ここまで書くと全く同じエンジンでありながら、性格の違いが見えてくるのではないでしょうか?。
更に言えば、ニードルのテーパーにも差があり、加速ポンプなし4速のほうがテーパーがきつく
先端で細くなっているので、それもまた性格になっていると思います。

上記の違いを比較してみると、4速は5速より加速、吹け上がり共早く、回せる性格と言えます。
逆にハガーは低速で粘るし、速度の伸びもゆったりなことから巡航がしやすいと言えます。

更に言えば4速は883は専用のクランクですが、‘95以降では1200とクランクが共通化しているし、
年代的エンジンの違いもあるし、車体に関して全くフィーリング、ポジションが違うものですから、
そこからも得る印象も変わってしまうと思いますが、実際に右手が感じる違いも上記のものと同様で、
4速は各ギアの伸びで速度を増すタイプですし、5速はシフトアップすることで速度が上がるタイプで
と言えますから、当然キャブ以外の要素でも違いは出てしまいます。

上記のような相違点や更に個別の違いがありますから、数字的に一見同じようなセッティングでも、
全く別な車体をセッティングしているのと同じだし、また違った答えが出てくるのが当然です。
コレにより一般で行われるキャブセッティングでは、更に多くの相違点があると考えられるので、
個別の条件の相違で、個別の結果が得られるわけですから、オイラのキャブセッティングの具体的な数値を、
あくまで基準として言う意味は解って頂けると思います。

また、実際にはこのような車体個別の相違をユーザーサイドが把握していないと言う事情もあるかと思います。
年式的な、構造、点火、駆動そしてユーザーの走り方、使い方、使用頻度の高い条件、ポジション、
姿勢、速度域、そしてイメージなど、実際のセッティングには様々な要素が加味されていくので、
実際のセットは一回で決まることなどありません。
常に具合不具合を確かめながら、妥協点を探っていく地道な作業なため、必ずしもベストが得られるとは
限らない場合も多々あります。

それでもキャブレターセッティングには、そのさじ加減の妙や面白みがありますから、今更にして考え、
試し、成功や失敗を繰り返し楽しんでいます。

でももうウチのバイクは面倒なのでそろそろ結果も出尽くしたので、打ち止めにしようかな?。
その前に奥様号をノーマルマフラーから1200Sマフラーに変えて、更にフィーリングの違いを
試してみようとは思っています。
ってまだやるのかよって感じですか?(笑。

まあオイラ知っているCVキャブやそのセッティングはこんなところです。
プロの方から見ればそんなもんかよってところですし、もう20年もこんなことやってますから今更なのですが、
まだまだ迷子がいっぱいいそうなので書いてみました。
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by jyai883 | 2010-05-14 23:16

それでは今更にしてCVキャブレター6

さて問題のスロージェットですが、基本的にオイラは交換しません。
4速時代は#35、その後#42ですが、巷間言われるほどオイラは交換の必要性を感じません。
少なくともソリッドマウントエンジンのセッティングでは特に不具合は感じませんでした。
排気系の特性から来る落ち込みなどがある場合を除いては、#42で問題は無かったし、
4速においては#35でも全然大丈夫ですが、ソリッド5速と4速のSJの番手が違うのは、
4速の方が減速比が大きいためでしょうね。

大体不具合は2000rpm前後のオーバーラップ域で出ると思われるのですが、SJを変える場合でも
#45で解消できましたから、それほど神経質になることは無いようです、
そもそもスポーツスターは、下から一気のダッシュができるようなバイクではないし、開けただけスピード
が増すような感じなので、ビッグツインのようにドンと出る感じは元々ないと思います。
実際そうしたいのであれば、エンジンキャラクターですから、キャブで濃い目にふってももたつくだけかもしれません。
普通#42<#45<#48の選択順ですが、オイラは#48まで行ったことは無いですね。
ガッツリ谷が出てしまうエキゾーストでも大体#45で収まり(多分ベンチのグラフ上では落ち込みが
残っている)、補正された状態でもノーマル程度で良しとします。

っが近年は事情が違うみたいです。
ネットで知り合った方々の中には、当然ラバーマウントの方々もいるし、ご自分やプロの手でセットを
出してるかたもいらっしゃいますが、セットが出てる状態で今までは考えられないくらい大きなSJが
使用されている状態ですね。
普通にオイラ的にはビッグツインでも大きいと感じる#48や#50でセッティングが出ていることが
驚きです。
#42<#50では実に40%前後の増量が見られますが、そこで平気でセットが出ているのは、
排気系の影響でしょうか?。
新しいサイレンサー寸前のクロスフロー設置は、回転型への転換ですが、恐らくセパレート管に近い
特性と考えられるので、このような結果が出ていると考えられますが、真相はわかりません。
ソリッドフレームの場合、セパレート管では抜けにより低速で著しくトルクが落ち込む場合は、
同じようなこともありますが、この場合などは数値とフィーリングが大きく隔たるので、感覚だけでは
はまってしまうことあります。

この大きなSJの使用による改善は、その真相がハッキリする前にEFI化されてしまいましたが、
今後オーナーの皆さんによる追求が望まれます。
2in1でも同じ結果なのか、抜けの良いマフラーではどうなのかなど、いくつかの検証は必要でしょう。

次は具体的同じセッティングを施した2台のバイクのキャラクターの比較をしてみたいと思います。
当然うちの2台の883ですが(笑。
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by jyai883 | 2010-05-14 07:56