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883と言う排気量。

この排気量を見る限り、非常に中途半端な感じを受けますが、昨今のドカなども実排気量を
表示するようになったのでさほど違和感はなくなってきました。
同じスポーツスターで全く同じ仕様のシャーシを持ちながら、883と1200という異なった
排気量を持つこのバイク。

常にこの異なった2種類の排気量は比較され、コメントされ、コメントを求められてきました。
オイラはその排気量以上の違いはないと考えますが、正直そのお陰でカスタム方向性は
大きく異なるものとなるため、全く違うかのように語られています。

オイラにとっては1200はその強力なパワーをうまく使うためにシャーシをどうするか?。
883はパワーに勝るシャーシバランスでどう走るか?、が常にテーマのように思います、

雑誌などでは常にフルパワーを求める1200が脚光を浴びてきました、オイラは幸い
20年間883と言う最小排気量のまま楽しんできたので、その良さも悪さもわかります。
さすがにアメリカを走るようなシャーシのセットは、日本のそれも都市部では不向きのため
チョコチョコ手を入れましたが、レーシングパーツなどはほとんど使わずセッティングと
安価なパーツの変更で満足できるくらいです。

この非力で何の変哲も無いバイクが持つ魅力は、まるで初めて原付にのったときのように
日常の公道における速度域内にあることだと思います。
全てが普通にあること、速度においてもパワーにおいても、使用状況においても使用目的に
おいてもあらゆる部分が日常の中にあります。
この883ccもあるデカイスーパーカブのようなアメリカのバイクは、日本車の持つ
高性能、ハイパワー、レーシングスタイルなどの価値観をいとも簡単に壊してくれました。

このバイクを乗りこなす面白さ、バイクが扱いやすくなるのではなく人がバイクを使いこなす
面白さを再確認させてくれました。
1200はハイパワーモデルですが、スタンダードモデルと言える883では、どのような
使用状況でも気軽です。
1200だったらどうにかしようと思う不満も、883ではできないものはできないと割り切る
こともできてしまうので、無理に走ることもありません。
このバイクの走る感覚は、人が生身の自分の意志で走る感覚に似ています。

パワーや性能に圧倒されて、そんなフィーリングの中で酔いしれる事も無く、
ただただ日常的な速度の中の普通の走りの中に、バイクの持つ官能的な部分を感じる事が
できるのが883の大きな魅力といえます。
単純に走りことにたいして、それぞれ違った魅力を持つハーレーのラインアップですが、
スポーツスターのそれも883と言う最小排気量は、只バイクに乗るだけで楽しかった
日々を思い出させてくれます。
この価値観は単純な他車との比較など、まるで問題にしないくらい楽しいものなのです。
by jyai883 | 2008-06-22 16:04
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