そしてオイラはスポーツスター 6

今日は883乗りのオイラが、1200について書いてみましょう。

オイラの中にある1200はSTD1200、ボアアップ1200、ツインプラグ1200S、
ビューエル1200の4種類。
あとは名うてのチューナーによってチューンされた1200にも乗ったことはありますが、
こちらは全然意味合いが変わるので、今回は除外。
意外と883より1200に乗せてもらったほうが多いかもしれません。

1200エンジンに関しては、確かにハイパワーですが、同じストロークの883や
同じピストン径の80ciビッグツインより高回転で、ノッキングしやすいように感じます。
まあこれはメカニカルオクタン価の問題なので、セッティング次第でどうにでも
なることですが、まあ知っていても良いことだと思います。

STD1200はパワーに余裕があり、ギア比が低いせいもあり非常にスムーズに
走ります。
オイラにとっては非常に扱いやすく、ツーリングなどでは使い勝手もいい感じ。
モアパワーを求めるとそれなりにシフトなどで気を使いますが、
余力があるためあまり回さなくても速度に乗れる利点があります。

ボアアップ1200は883のまま、ヘッドチューンも燃焼室の拡大だけの場合、
印象はSTDよりトルクフルに感じます。
それほど大きな違いはありませんが、バルブサイズが小さいままなので、
高回転ではきつく、無理は禁物ですが、ファイナルを変えてあまり回転を
上げずに走ると大きな883みたいですね。

1200Sは実はツインプラグの1200はあまり好きではないのですが、
丁度ボアアップ1200を何の気兼ねもなく走らせることができる
ような感じに思います。
っと言っても判りづらいでしょうが、最初から中低速がパワフルで
正に1200のスポーツスターに乗ってるって思えますね。

この3種類の1200は実際乗り比べるとそれほど大きな違いは感じませんが、
中低速でのトルクの出方に違いを感じられると思います。
ただ、どれも高回転ではノッキングに留意する必要が有り、
どうしても高回転を使いたい場合は、それなりのセッティングや工夫が
必要になる場合はあるでしょう。

以前ノッキングについてはブログに書いたことがあり、検索していただければ
記事が出ると思いますが、軽く触れておきます。
通常ハーレーの燃料はハイオク指定ですが、これはアンチノックに対する
ものだと思っていいでしょう。
つまりガソリンを燃えづらくすると言う事です。
特に高回転では異常燃焼が起こりやすい条件が、ハーレーのような
大型のピストンを持つバイクでは整いやすいのです。
アンチノックと言うノッキングをしづらくする方法は、燃料以外にも
メカニカルオクタン価を上げるという、エンジンの機構的対策もありますが、
これはピストンに対するストローク比を上げる、点火時期を遅らせる、
燃料を濃くする、・・・などなど、
それなりに対策はされていますが、この条件からいくと1200のエンジンが
もっともノッキングしやすくなります。

実際1200のリミットは883より低い5500rpmに設定されていますし、
STD1200のバルブサイズは883より大きなものになりますが、
ボアアップ1200の無理が禁物と言ったのは、バルブサイズが小さいため、
熱的に苦しいためで、モジュールが883のままだと6000rpmリミットなので
ノッキングが起こる条件が整いやすくなってしまいます。

ではノッキングが起こると何がいけないかと言うと燃焼と爆発の違いが有ります。
通常燃焼室内で行われるのはあくまで燃焼です。
つまり燃焼室内で点火された圧縮された混合気が徐々に燃え、最大圧縮で
最大燃焼になるように計算されています。
しかしノッキングと言う異常燃焼が起こるとより速い速度で燃焼してしまい、爆発に
近い現象になります。
すると本来薄いガスで守られているエンジン内部が(境界層と言う)爆発に伴う
衝撃波で吹き飛ばされ、高温の燃焼温度にさらされるため、ピストン事故が起きやすくなります。

特に1200ではノーマルでも起こりえることで、ピストンの棚落ち(一番薄いピストンの縁が
溶けてしまう、特に排気バルブ側)、実際高速連続走行させて、ノーマル1200Sを
棚落ちさせたやつもいます。
まあ逆にそうだと解かっていれば、バルブやカムで逃げることもできるし、セッティングも
してやれば問題ありませんが、そう言う事もあると頭の片隅に入れておけば、
安心でしょう。
実際1200Sのツインプラグの採用は、オイラが思うのには排ガス規制に対する答えで、
薄いガスを燃焼させるためですが、逆に出やすくなるノッキングの為に進角を遅らせ、
火点を増やし燃焼時間を短くして、メカニカルオクタン価を上げる目的だったと考えます。
しかし逆に中低速では、燃焼しやすくなり、よりパワフルな1200が出来上がったという
副産物でしょう。
ラバーマウントにツインプラグがなくなったのは、エンジンそのものが電気的制御と
構造的改善で問題を解決できたからだと思います。

さて、残るはビューエルのS1エンジン。
こいつははっきり言って、同じエボの1200とは思えないエンジンです。
ばらした写真を見たことがありますが、正直‘97当時のレーシングチーフが
チューニングをしたメーカーチューンエンジンなので正直別物です。
こいつに乗るとノッキングなどほとんど気になりません。
クランクは15%計量化され、かまぼこのようなハイカムと特別なヘッドを与えられ、
特殊な急排気と相まって、全然ハーレーじゃない走りをします。
正直言うと1200をハイチューンするよりビューエルいじったほうが安い。
車体関係のパーツも値踏みすれば、エンジンはオマケ(笑ってくらい。
スポーツスターの1200では2500も回せばシフトを考えますが、
ビューエルは自然なシフトポイントが4000~5000くらい。
リミット6800なんて直ぐで6000は全然実用回転域になります。
車体もクルクル回るし非常に楽しいのですが、それでもまあ国産SSと
真っ当に勝負するにはちょいとバランスが悪いかも(笑。
それでもスポーツスターエンジンの底力は知ることができるので、
楽しめるなら、面白いバイクですね。
オイラ的には今でもほしいと思うバイクです。

これがオイラのざっくりした1200の感想になります。
どれも特徴がありますが、どれもそれほど違わないってのが
印象ですが、1台だけなら1200が使い勝手がいいですね。
まあ883のままだと段々変質者になり、いじり方も変態的になりますが、
それはそれで面白い世界なのですが(笑。

では来週からまた一週間入院になります。



ノッキングに関する以前の記事の一部はこちら
http://jayi883.exblog.jp/14518414/


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by jyai883 | 2015-12-10 17:42
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