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スポーツスターを考える4

今日はうちに来た‘97ハガーを通して、90年代後期のスポーツスターとハガーと言う
特殊なスポーツスターを考えてみましょう。

ハガーに関しては、4速EVOが登場して以来、モデルとして存在しますが、ややチョッパーライクな
モデルとしてリアサスだけを少し落とし、ブルパックハンドルとして販売されていました。
このスタイルは90年代中期まで続きましたが、フレーム後端が改良され強化されて以降、
前後とも2インチローダウンされ、多分女性を意識したモデルとして登場したのでしょうか、
ローダウンされたモデルは、高さより長さが意識されて、意外とカッコイイと思いました。

実際に乗ってみると、確かにサスのストロークがないため、乗り心地はあまりよくありませんが、
無駄にサスが動かないため、ブレーキングや、アクセルオンでの駆動の伝わり方が、
STDに比べても、意外とすばやく感じます。
小さな連続したコーナーなどは、STDよりきびきび動ける感じがするほどです。
ローダウンと言いながらも、しっかりブレーキングした後のコーナリングなどでは、
どこかが接地することもなく、意外と面白いモデルだと思います。
ちょっと馬鹿にして乗ると、予想外の面白さにちょっと驚きました。

結局はSTDと同じような走りをしようとすれば、十分減速をしなければならなくなるのですが、
やはりスポーツスターはスポーツスターなんだな~と思わせてくれましたね。

10年ぶりに来た883は、結局‘97モデルだったのですが、初めて乗った感じは、
この時間の違いを強く感じさせてくれました。
最初に思ったのは、エンジンの静かさとスムーズさでしょうか。
4速は乗り回していましたが、回転を上げるとそれなりにうるさいエンジンですが、
5速中期のエンジンは非常に静か感じます。
軽いタペット音とギアの音くらいしか聞こえてきません。
その点4速エンジンは、静かなマフラーをつけるとメカノイズの方が大きいくらいですから、
走っているときに聞こえてくる音も違います。
そしてスムーズに回ります。
ギアが近いため吹け切るのが早く感じますが、それ以上に非常にスムーズに加速する感じです。
最初は結構薄いセッティングだったので、そのせいかとも思ったのですが、
全く同じキャブのセッティングをして走らせて見ると、スルスル上がる速度の出方は、
4速の荒っぽさとは違った、ちょっと国産のように感じましたね。

まあコレは4速との比較なのでそう感じたので、5速だけ見れば十分ハーレーっぽいバイクだと思います。

特筆すべきは中期以降の表面加工が変わった883のエンジンは、強くアルミの白錆がでなくなった
ことでしょう。
4速のEVO以降、5速になっても、湿気たり濡れたりすると、あらゆるアルミ部品が腐食し、
エンジン周りなどは、まるで酷い湿疹のように白錆に覆われます。
ケミカルなどでは歯がたたず、オイラはナイロンたわしに防錆剤を吹きかけて、削り落としていました。
しかし、この頃のスポーツスターのエンジンは、驚くほど錆びません。
なんてうらやましいことでしょう。
全車ベルト化などは、どうでも良いのですが、この表面加工が非常にうらやましい限りです。
4速から90年代前半の買取査定が安いのは、おそらくこの汚いエンジンの差ではないかと
思うくらいです(笑。

フレーム後端が鋳鉄製のジグで強化されたり、スピードメーターが電気化されることで、メーターギア
がなくなったフロント周りは、以前比べてしっかりした感じになったし、XLXフレームそのものだった
頃より、いろんな動作を構えなくてもできるようになったように思いますね。
以前と比べて、より気軽に扱えるようになったと言ってもいいでしょう。
さらに細部が変更された‘00以降ではそれがより顕著に現れていると思います。
まあ‘00以降のオーナーに、オイラの4速を乗せたら「こんなのに乗ってたんだ」って
笑われたくらい、違いを感じます(笑。

コレ以降のスポーツスターは、1200S、Cの追加などもあり、それまでも883中心から、
徐々にパワフルな1200Sに人気が移行していくことから、シャーシの充実がもたらした
安心感は大きなものだったと思います。

ただスタイル的に、どうしてもあの3.5Gタンクが我慢できなかったので、
うちの奥様ハガーは、2.25Gタンクに変更してしまったのは、前述してきたとおりです。
でもリアのストラットがフェンダーレールに変更され、ストレートのカバーが付いたことで、
よりクラシックなカスタムはやりやすくなりました。
うちの奥様号も強く‘65CHを意識していますから、それはそれで良かったですね。

お陰でシャーシやブレーキなども改善されたスポーツスターは、フレームの変化した90年代中期以降だと、
ちょいと吸排気をいじれば、普段使うには十分かなと思えるくらいになっていましたね。
さらに電装までやれば、元気に走ることができるので、この頃にはそのままでも
十分にスポーツスターと言うネーミング通りになっていたと思います。
トラッカースタイルなどのスポーツ志向のカスタムが多く行われていたのも、この頃ですね。

スポーツスターを考える4_c0063859_12225955.jpg

by jyai883 | 2011-07-12 12:23
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