それでは今更にしてCVキャブレター4

さて実際のジェッティング考えて見ましょう。
883におけるダイノジェットのMJ#165というのは883カップの全盛期、雑誌の特集でセッティングがあり
ベンチテストで最高出力がでたセッティングです。
しかしダイノセットには#150から10番飛びなので#160か#170がキットの選択になります。
まあジェットだけばら買いすれば問題ないですが、実は#165はst7のレーシングという扱いだからです。

ここがオイラのセッティングの基本になるのですが、ではなぜ純正ジェットだと#185と言う大きなサイズに
なるかと言えば、メインジェットホルダーの構造に違いがあります。
ダイノはこの部分を専用として穴が2箇所しか開いていません。
考え方としてはMJで軽量されたガスをほとんど生ガスの状態で、通路内に供給し通路ないで混合気と
します。
純正ジェットはホルダーに多くの穴があり空気も一緒に混合して通路に供給しますから、通路内での
混合気は、ダイノより薄くなります。
なのでより多くの混合気を吸い出すため、大きいMJが必要となります。
オイラはどちらも着けましたが、この二つのMJの状態は加速、最高速、燃費ともほとんど同じなため、
オイラはほぼ同じ状態と考えてセッティングを行います。
厳密に言うとダイノの#160のほうが近いかもしれないのですが、それほど違いもないないし、
便宜上丁度20番違いで、比較もしやすいのでそうしています。

さてではなぜ20番もの違いがあるのに同じ状態なのでしょう。
以前にも書きましたが、流体の通過量は通過する管の直径の二乗に比例すると言う公式があります。
この逆は直径に反比例して速度が落ちると言うこのがあるのですが、MJでは非常に細いので、
速度は無視するとして、すべてが同じ条件で通過する管の直径だけが増えたと考える場合、
その比較は直径の二乗でやらなければなりませんから、この場合#185は#165の25%強増しの量が通過することになります。
しかし実際はほぼ同じセッティングと考えるとき、ダイノのシステムは純正ジェットのシステムより
25%増しのガスを供給していることになります。

更に言えば883のノーマルジェットが#165の場合、#185ででベストが出ると考えるとガスを25%
増やしたことになり、ダイノの同番手#165は25%増のガスの供給量が見込めるとも考えます。

オイラがキャブのセッティングを考えるときはこんなことを考えているのです。

1200でも全く同じことが言えるのですが、排気量に対してエアクリーナーの容量が883と同型のため
何らかの加工をしないともう少し小さいMJの選択になることがあります。

前にも書きましたが、オイラがこの結論に至るにはエンジン以外は吸気、排気、点火までSEまたは
それに準じたシステムに変更した上で行っています。
したがっていずれかの選択が違えばおのずと違う結果が出るので、
前ではMJの選択を前後#5としたわけです。
しかし実際にジェッティングをした場合、#10の違いが出るかもしれません。
本当の意味での比較はベンチテストして見なければわかりませんが、諸条件の違い、またそこから来る
システムの特性で変化せざるを得ない状態なのかもしれません。
実際MJの選択は開度3/4以上の全開域で意味があるのものなので、本当にベストを探るとき、
命を懸けるわけには行きませんから、ベンチテストで知ることをお勧めしています。

しかしオイラ行っている数値も参考にはなると思っていますので、このままでもセットは出せるでしょう。
公道走行では全開域より中間加速のニードルのセッティングの方が物を言いますから、
レーシングでもない限りは#5くらいのMJの違いは、フィーリングは体感でも構わないと思います。
逆に言えばここから大きく外れる場合は、どこかのシステムに問題があるのかもしれないことは
念頭においておけば、セッティングしながらそれなりの対処もできるし、またシステムの見直し
にも役立つであろうと、オイラは考えます。

今更キャブのセッティングを書いてどうなんだろう?と思いましたが、キャブがなくなった今だからこそ、
伝えておかなければいけない情報であろうと思います。
メーカーがEFI化した今、キャブの情報はだんだん出づらくなるであろうし、また間違ったセッティングや
対処の仕方、組み合わせなどがまことしやかにネット上で流れるので、ここで今まで書かなかった
オイラの考え方ややり方を書いても、良い時期だろうととも思いました。

キャブのセッティングは、特に1キャブのハーレーにおいて、シンプルな構造のCVだからこそ間違ったことは
危険でもあると思うので良く考えて作業されるべきことだと思います。
またオイラなどより、より専門的な知識がある方々も多いと思います。
そんな方々にもお願いしたいのですが、オイラの記述に間違いや誤解があった場合は、どうぞ遠慮
なさらず書き込みしていただきたいと思います。
すでに主流ではなくなりつつあるキャブですが、使用率はまだまだ高く、間違った常識もまだ耳に聞こえたり
しますから、より正確な情報としてここに残したいと思います。
よろしくお願いします。
[PR]
by jyai883 | 2010-05-12 23:53
<< それでは今更にしてCVキャブレター5 それでは今更にしてCVキャブレター3 >>