それでは今更にしてCVキャブレター3

さて適切なジェッティングがなされれば、ある程度レスポンスは上げることができます。
特にスロー系がうまくいけば、パッと開けのレスポンスも改善されます。
しかし構造的な問題で、ある程度・・・なのでここからは構造的な部分に踏み込みます。

良く知られているのは、スライドバルブ、ニードルホール横にある負圧ホールを拡大することです。
ここをドリルで大きくするのですが、大きさは3mm~3.3mm位の間で大きくても小さくても効果は
落ちます。
これでチャンバー内に生じる負圧は強くなりサクションスピードが上がります。

同時にコレを制御スプリングのイニシャルも抜きますが、年式的には最初から短いスプリングが
組まれているものもあるのですが、転換時期をオイラが把握してないので、確定的な年代はいえません。
言えるのは‘02くらいのものはもう変わっていたし、90年代中期はまだ長かったですね。
心配ならこの作業はやらないほうが良いでしょう。

4速は明らかに長かったので3巻き半ほど切りました。
コレでダイノジェットのスプリングと同じ長さです。

更に問題は薄いガスの補正として、瞬間的なオープンに対処するために、加速ポンプがあるのですが、
ハーレーの場合は開ける度に普通に作動してしまうので、燃費の悪化やセッティング時に濃くなる症状が
出る場合があります。
オイラの4速ではセッティングがしっかりなされれば加速ポンプ無しでも何ら問題ないので、
殺してしまっても良いのですが、折角ついているのでニードルとの兼ね合いで使用します。

具体的には加速ポンプの出を遅らせるのですが、CVの加速ポンプはシャフト直押しではなく、
中間のスプリングの収縮するテンションでロッドアームを作動させるのですが、スプリングを10mmほど
きって作動するまでのテンションを抜いてやることで遅らせることができます。

まあこれもやってもやらなくてもいいのですが、特にセパレート管のように特性的に下が細くなる
システムではノーマルのままのが有効に思うのでやらないほうが良いでしょう。
レースなど加速重視の場合はシフトして加速するたびに作動して、濃いガスが出ることによって、
落ち込みが出てしまうような場合は、加工するか殺してしまったほうが、綺麗に加速できます。

実際機構的な問題の改善ですから、キュブ本体に加工を施すので復元はできません。
復元にはその部分の部品を交換することになります。
またもっとやればいいだろうと無闇な穴の拡大や、個数を増やすのもNGですし、スプリングの切りすぎは
ピストンを制御できなくなりますから、絶対不調になります。
この作業は実際ダイノジェットなどのメーカー加工の模倣ですが、理由が合ってなされる加工ですから、
これらの数値は遵守しなければならないし、素人考えは受け付けない部分ですから、
好奇心からの実験的加工であるならば、後で高い出費が待っていますから、この2つ目の作業は
やらないほうがよいと思います。
正直多くの方は1つ目の作業によるジェッティングの改善で、公道上では満足できるものだからです。


また自信がない場合は、キットを購入し、取り説にしたがって作業するか、作業を依頼するのがもっとも
安全な方法だと思います。
失敗のリスクを考えた部品交換の代金と比べれば、キット価格は安いものです。
オイラはキットの持つ特性がオイラの走りに合わない部分があったため、純正の部品でセットを出しました。
当然やってはいけない加工や思い付きのような加工はやりません。
純正キャブがもつフレキシビリティーとジェットキットが持つパフォーマンスが両立できればいいなと思い、
加工やジェッティングを施しますが、キャブそのものが高性能になるわけではありません。
このことを良く理解しないと無駄な時間を過ごすことになるでしょう。

自分の走りがより高いレベルでの性能を追求するものであれば、それはもうレーシングキャブに求めるしか
ないかもしれません。
その辺の判断ができない状態で、この加工をして性能を言うならばナンセンスです。
これらのセッティングは、ノーマルエンジンの実力を発揮させる上で、その1部分を改善しているに過ぎないのです。

キャブだけやっても違う結果が出るのは、いままでずっと書いてきましたが、その辺も踏まえてキャブを
考えなければいけないでしょう。
特に燃料の供給を行う系統は、可燃物もあるため面白半分に作業される部分ではありませんし、
組みつけの不備や加工の失敗は、傷害や死亡にいたる事故が起こすこともあるので、
この辺は良く考慮されるべきだと思います。
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by jyai883 | 2010-05-12 09:04
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