人気ブログランキング | 話題のタグを見る

4速スポ覚え書き2

吸気に関しては基本的にCVキャブでしか確定的なことは言えません。
うちのCRJ883はモデルとしては‘89モデルですが所謂前期型と呼ばれるもので、
どちらかと言えば‘88モデルに準じます。

キャブのノーマルジェッティング。
MJ#170、SJ#35、JNは加速ポンプなしモデル専用です。
加速ポンプがないためフロートボールもシンプルでオーバーフローパイプはありますが、
ドレンボルトはありません。

インテークマニホールドはゴム。
‘88から採用になったCVキャブですが、オイラの時期までのモデルはインマニがラバー製
でした。
フランジシールはなくインマニのべろにフランジをはめ込む形で、キャブマウントは
差し込んでタイバンドで固定されていました。
予想以上に脈動が大きく、大抵の場合2年ほどで破けてしまい、現存する4速のほとんどの
この頃のモデルはアルミ製のインマニ交換されていると考えます。
もう少ししっかりした品質のものであれば、その方が使い勝手は良かったかもしれません。

エアクリナーボックスは糞詰まり。
この頃のエアクリーナーボックスは密閉が強く開口部が1箇所しかありません。
クリーナーはオーバルメッシュにスポンジフィルターを巻く従来のものでしたが、
後期のエレメントフィルターに交換可能ですし、K&Nのノーマルタイプも使用可能です。
ただこの場合は、‘90中期より採用されているボックスに準じるため、20mmくらいの
穴を2つほど背面に下に開けたほうが効果的です。
スポンジフィルターは経年変化に弱く、最悪キャブに吸い込まれてしまいますから、
交換をお勧めします。
ボックスそのものの吸気を改善してやれば、純正のエレメントタイプでも十分吸気します。

‘89前期型と後期型ではキャブが違いますから、キャブボディーそのものの互換性はありません。
大きな違いは加速ポンプシステムの有無とJNのタイプが違うくらいですから、機能的には
ほとんど違いはありません。
キャブそのものはどの年式のものでも使用可能ですが、細部が若干異なったりします。
それ以前の‘86‘87モデルに使用されるケーヒンバタフライキャブを使用するモデルとの
互換性は、それぞれのキャブが専用部品を使うため周辺パーツに互換性はありませんが、
ワイヤー、インマニを含めて交換する場合は相互に取り付けが可能になります。
あとは工夫次第です。

レギュレーターはオルタネーターの位置関係によって、5速との互換性はありません。
また整流電流量も4速19A、5速22Aと違います。

発電側、クラッチアウターシェルに組み込まれたマグネットの剥離が言われますが、
これも運みたいなもので、必ず剥離が起こるわけではないようです。
ただよく言われるエポキシボンドによる固定は有効でしょうが、絶縁された素材により固定が
できればより確実だと思います。
近年、高強度のパテなどの開発されていますから、この辺の使用も考えられるでしょう。
ただ常にオイルに浸かった状態なので、耐油性や熱に強いことも考慮すべきでしょう。
剥離の原因については、中間ダンパーを持たない構造から来るバックトルクによる影響もないとはいえませんね。
5速からクランクドライブ側にオルタネーターが位置変更されたことから、カンパニーでは
このアクシデントを認識していたと考えます。

インスペクションホールフィラーキャップは独特のスリット形状をしています。
マニュアル上ではセンターのスクエアスリットに1/2ソケットを入れて回せといっていますが、
これをやると素材が負けて角が欠けることがあります。
専用の工具を自作するか19mmのスパナをはめてモンキーなどではさみ、押し付けながら
回してもいいでしょう。

少なくとも4速のケース素材は溶接棒によるアルミ溶接可能です。
よくクラックの入るスプロケットカバーなどは十分溶接修理が可能ですが、プライマリーカバー
やギアカバーは比較的薄いため、溶接の熱によるゆがみが発生しやすいので注意が必要です。

4速のドライブスプロケットナットは正ネジで緩みやすいことは知られています。
ここの締め付けトルクは比較的高くないため、必ずネジロックは使用したほうが良いでしょう。
またナットに対してロックスクリューも使用しますが、できる限りベストな位置を探るため、
ギアスプラインを動かしながらベストなナットの位置を探るのが有効です。
3箇所あるロックスクリューの位置ではベストが出ないこともあるためです。
by jyai883 | 2010-04-22 09:29
<< ああ今日も・・・雨 4速スポ覚え書き >>