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今日は・・・雪!・・・だった

今朝は雪だった東京よりお送りいたします。
桜も散ってすっかり春だったのですが、逆戻りです。

かつて日本は国内でハーレーダヴィッドソンを生産していましたね。
現在製薬会社として知られる三共は、戦前その多角経営の中でバイクを作ってました。
有名な陸王がそうですね。
オイラがバイクに乗り出した頃は、もう骨董品というかジャンクに近い扱いでしたが、
現在はハーレーの古いパーツが手に入るため、レストアの環境は良くなっていると聞いています。

まあハーレーパーツでレストアしたバイクが本当に陸王なのかって問題もありますが、
実際アメリカのハーレーダヴィッドソンとの正式な契約により、ジグ一切を輸入してノックダウン
でライセンス生産されたものですから、ほとんどハーレーといっても良いでしょう。
ではなぜハーレーダヴィッドソンではないのかってことですが、あくまで日本での生産ですから
日本名を付けたかったのでしょう。
当時の関係者の中に慶応大学の出身の方がいて、陸の王者のようにと「陸王」と命名されたように
聞いていますが、定かではありせん。

っが当然これはライセンス契約をしたハーレー本社からクレームがつきます。
そりゃトヨタの現地生産車にかってにシボレーって入れてるようなもんですから、
クレームは当然のこと。
まあ日本側はどうしても日本名が付けたかったらしく、カンパニーに対し回答文書を送って
いるのですが、この中で「陸王」の名称の意味を「ロードキング」と訳したら、
カンパニーから一発OKが出て、決定されたされたそうです。

一貫してサイドバルブ方式で生産され、ハンドシフト、フットクラッチ、プッシュオイルポンプで
生産されましたが、‘36にカンパニーからOHVへの形式変更の打診があったそうですが、
すでに安定した生産体制だったこと、軍などへの納品が決定していたことから、これは見送られた
そうです。
その後戦後までのこの形式で生産され、新しい車種を投入するも時代に勝てずに消えていきましたが、
この辺は自社開発に消極的だったのが災いしたのでしょうか。

それでも近年陸王のレストア環境は改善していると言います。
ノックダウンということは、当然ハーレーの部品があるものはそのまま、あるものは小改造で
使用可能だし、何よりかなり古い車種に対しても、社外パーツが対応するハーレーの部品入手の
しやすさでしょう。

まあこれはHDJでは対応しませんが、この辺は町場にオーソリティーが存在しますから、
カタログを調べれば出てきますし、また在庫があったりもします。
オールドハーレーも入手しやすくなったお陰で、当然部品も供給されやすくなってますし、
これもムーブメントに近かったハーレーブームのお陰ですね。

東京だと普通に走っているフラットヘッドを見かけることもありますし、
ここに来て日本のバイク史の中に大きくその存在がある陸王が復活できる環境があることは、
楽しいことです。
もっともオリジナルにこだわるには、逆に純正部品は困難でしょうから、ハーレーパーツで
ランニングコンディションが維持できれば、陸王も生き延びることができると思います。

オイラも実物は数回しか見たことがありませんが、今見ても古いハーレーくらいで
違和感は無いんでしょうね。
多くの国産名車が部品供給の途絶から、復活できなかったり共食いになったりして、
見ることが減ってきてる中、こんなこともあるんですね。
by jyai883 | 2010-04-17 11:07
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