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レトロカスタム4

では次はCRJの場合をご紹介します。
まあことの発端はこのブログに来てくださっている皆さんはご承知の通り、‘07の5月ごろ発病し、
その年タイプ3が完成、翌年更にリアルにCRスタイルを模索し始めたダークホースさんの開発に
勝手に参加して無理難題を吹っかけた挙句に、出来上がったタイプ4を貰って現在に至りますが、
正直このときの経験が、このレトロカスタムを考えるキッカケになっていると思います。
ではCRJです。

レトロカスタム4_c0063859_94931100.jpg

これは知り合いのバイク屋さんに遊びに行ったときに取ってもらった画像ですが、
マフラーが無い左サイドなので、判りやすいと思います。
コレを見るとタンクのアンダーラインの上下で全く印象が異なることがわかります。

ライン上は新しく作られた造型で、このバイクの印象を決定付けている部分です。
そしてライン下は全くのノーマルスポーツスターであり、何の変化もありません。
バイクの印象はタンクとその前後のシート、フェンダーによって形作られていることが良く解ります。
CRJの場合は更にビキニカウルの装着による、印象の変化も大きいでしょう。

CRJの場合は、オリジナルモデルが存在するため、そのオリジナルの復元に重点があったため、
細部の造型にこだわってしまいましたが、実際の装着に当たってオリジナルのもつ独特の
雰囲気を再現するために、その全体的なバランスと、パーツが織り成すラインにもっとも焦点をあてました。

それまでCRを希望しながら、そこに踏み出さなかったオイラの理由にFRPタンクのことは書きましたが、
実際の最大の問題は、異なるフレームにより全体のバランスの違いが出てしまい、希望するデザイン的な
バランスが望めないと考る部分も多くあったのです。

それまで数台の、本物のオリジナルタンクをXLXフレームに積んだ車体の写真や画像を見たことがありましたが、
オリジナルモデルの持つタンク下からシートまで伸びる直線的ラインは望めませんでした。
酷いものになるとタンクがシートに載ってしまっているものありましたが、
これはシートフレームの高さの違いによるものです。

そしてタンクとステアリングポストとのスペースの問題ですが、これもフレームの構造上の問題で、
CRフレームのバックボーンが低く、ステアリングポストの接合がジグジョイントになっているため、
わずかにフレームラインより前進しています。

コレを無視して本物のタンクシートを付けたいのは解りますが、バックボーンの飲み込みも含めて
貴重なオリジナルパーツを改造して、食いつぶしたくない思いもあって踏み切ることができなかったと
言うのもあります。

縁あってダークホースさんと知り合い、同じCRの再現に情熱を持つ誓作者とカスタムすることによって
このように再現することができましたが、実はブログ以上のやり取りがメールで行われたし、
お互いの見解の相違、印象の違い、細部での工程的な問題や再現性など、相当細かい討論が
モデル製作時に行われました。
距離があるのでメールでのやり取りでしたが、近くだったら怒鳴りあいのケンカになるんじゃないかって
要求もしたように思います、金も出さないのに(笑。

しかしその結果求めていた全体的なバランスと、そのように見えるポイントはしっかり再現できたので
今のCRJは完成したのですが、やはりらしく見せるのは、細かい造型より全体のバランスとデザイン的な
特徴を如何に再現するかが大切なことだと言うことを学ばせてもらいました。
だからバランス的にXLXフレームに合うように作られているため、オリジナルと大きさ的に違いがあります。

正直この2点がしっかり抑えられていれば、少々のディテールの違いは気になりません。
それよりもバイクが醸し出す雰囲気を再現することが、物凄く難しいことなんだと思います。
ただこれも解ってしまえば、遊びとして楽しく外装のカスタムができ、なおかつ気に入ったカッコいいバイク
に乗れるのですから、嬉しい限りでしょう。
どんなに緻密なレプリカパーツをつけたとしても、全体のバランスを無視することはできません。
外装のカスタムを楽しむ事は、雰囲気を楽しむことですから、レトロカスタムのようにオリジナルがある場合は
その雰囲気を感じ取ることの方が大切なことだと思います。

これは他のカフェレーサー製作のときも同じことだと思いましたね。
by jyai883 | 2010-04-12 10:37
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