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I LOVE SPORTSTER  5

4速883のノーマル状態のすばらしい遅さとCVキャブのクソったれぶりは、今までずいぶん書きましたが、
では実際にメーカーではどうだったでしょうか?。

4速883にはメーカーが実際に公表した数値がいくつかあります。
公式にはスポーツスター史上最強を謳われ、登場時62/6300、‘87では65まで上がったと聞いています。
結構本当かよと思いますが、‘89のオーナーズマニュアルには55/6000と出ています。
そして‘89発売時珍しく雑誌には出力が出ていたのですが、それでは48と言うことでした。
単位がhpかpsかで違いはあるでしょうが、1ps=0.986hpですから違いはそれ以上なので、
計測方法の違いであろうことは予想がつきます。

実際に乗った感じは、とても発表出力は信用できず、当時の多くのボアアップ記事ではノーマル883を
ベンチに乗せていたことから、48前後が正直なところでしょう。
ではメーカー出力はウソなのかといえば、それも一概に言えないことで、出荷車体のリミッターは6000で
効くし、推奨最大運転回転はマージンを見て5500でしたから、明らかに車載の状態ではないことが
解ります。
恐らくエンジンベンチでのクランク出力で、公表値も最大を狙って行われているでしょうから、多分そういう
結果だったでしょうね。
そしてマニュアルは同条件の車載ベンチで計測すれば、同様の数値が出ることは多くの883レーサーの
計測データが物語っています。
吸排気と電装やっただけの883レーサーは、同様の数値を計測していました。
最後の48の公表数値はまさにノーマル数値ですが、マフラーくらいは抜いていたでしょうね〔笑。

今はスペックは実際乗る上ではステイタスくらいにしか思っていませんが、当時は900CCクラスのバイクで
この程度なのかとガッカリしました。
同様の排気量でもドカのMHRは倍近い数値で、実際の試乗感覚もはるかにパワフルでしたね。
CVキャブだって当時はセッティング方法もパーツもなく、ジェット類はどの国内パーツとも共通しないし、
ディーラー^でも車種指定の物しか出なかったため、何もできない状態でしたから、当然のようにスペシャル
キャブに交換されて行きましたが、まあ新車オーナーとしてはガッカリするのは当然で、コレがハーレーなんだなと妙に納得するしかなかったことを覚えています。

あまりの非力さにほとんどの4速883はボアアップされたと言われた頃ですが、現在でも結構な数が883の
まま残っているので、雑誌などで言われたのはごく一部で、多くのオーナーはオイラと同様にこんなもんだろ
位で乗っていたんだろうと思います。
それでも少しづつネガティブポイントを改善して乗りなれてくれば、そこそこ楽しく走れます。
しかも92年くらいにダイノジェットが正規に国内販売され、それによりセッティング可能になった883は
本来の実力を発揮し始め、それにより細かいモデファイも随時勧めていくことになります。
この時点で改めてスペシャルパーツの実力も体感し始め、実はこんなに楽しいバイクだったと
改めて思い知らされました。

それからの改善と実験はこのブログでも散々書いたとおりです。
しかし4速独特の面白さは、後の5速では体験できないことも付記しておきます。
それくらい4速と5速のエボスポーターは違うものになってしまったとオイラは感じています。
4速には4速の、5速には5速の面白みや楽しさがあります。
一番いいのは1台づつ持っていれば良いのですが、中々そうはいかないでしょうから、どちらのオーナーも
チャンスがあったら乗せてもらうといいかもしれません。

4速883に対しては、偏愛的執着を持っているオイラですが、新車オーナーの頃はかなり落胆した日々を
送っていたのが真実です。

だって正直ファットボーイ購入の時点では、下に出すことも真剣に考えていましたから、
もしそうなっていたら、このブログはなかったかもしれませんね。
by jyai883 | 2010-03-31 09:29
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